強迫性障害の息子の変化(50代・母親 女性)

2016年05月13日(金)

中学生ぐらいの頃から、息子は「強迫性障害」に悩まされていました。
その中でも「加害恐怖」からくる確認行為を長時間しないと、次の行動が出来ない状態でした。これまでいくつかの精神科、心療内科にも通院し、投薬を受けることで症状が多少楽になることもありました。
その間、自分が出来る範囲でアルバイトをしたりもしていましたが、数年前から力尽きて家でひきこもる生活が続いていました。ひきこもるだけではなく入浴など、基本的な生活自体もままならなくなりました。

ひきこもりながらも強迫性障害に苦しめられる日々。その苦しさから家族に対して強く当たってきたり、家族自身も病気に巻き込まれるようになりました。そんな時、強迫性障害には「行動療法」が効果的だと本で読みました。「息子にはこの方法しかない」と思い、行動療法が出来るカウンセラーがいる病院を探しましたがなかなか見つからず、とある人の紹介で岡崎先生を知ることになりました。

しかし、息子自身は外出することが出来ません。カウンセリングルームに行くことが出来ません。外出するとなると確認行為を長時間、ひどい時には12時間以上しないといけないので、外に出ることも出来ませんでした。そこで、最初は私だけでカウンセリングを受けることになりました。そして、岡崎先生から「訪問カウンセリング」の提案がありました。正直、息子が訪問を受け入れてくれるのか心配ではありましたが、「行動療法が出来る先生が自宅に来て来る」と話すとしぶしぶ、訪問することを受け入れてくれました。

そこから「訪問カウンセリング」での行動療法が始まりました。カウンセリングを初めて2か月が経った頃、岡崎先生に付き添われ、外出することが可能になりました。数年ぶりにお風呂に入ることも出来ました。あれだけ長時間かかっていた確認行為もどんどんと短くなりました。
数回の訪問カウンセリングで、本人の口からも「6~7割、楽になった」との言葉が聞けるようになり、親自身もとても楽になったことも覚えています。また、極端だった性格も徐々に丸くなり、今でも確認行為が完全になくなったわけではありませんが、私よりも忙しく外出していく息子の姿を見て嬉しくなります。

数年前の息子の姿からは考えられない今があります。家族からでもいいと思います。人に相談して少しでも前に進めるようにしていくことが最初の一歩だと思います。ありがとうございます。